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身体の清潔の意義
①身体的意義
・皮膚、粘膜の新陳代謝を促進し、機能を維持する。
・感染を予防する。
・血液循環を促進し、皮膚からの排泄を促す。
・身体各部を刺激し、骨・関節の運動を促す。
・腸蠕動を促進する。

②精神的意義
・爽快感により、健康観を高める。
・気分転換になる。
・生活意欲の亢進につながる。

③社会的意義
・対人関係を円滑にする。
・積極的な社会活動への原動力になる。

身体の清潔における看護の役割
・身体の清潔習慣の育成と指導を行う。
・身体の清潔保持が困難な対象に清潔の援助を行う。
・全身状態を把握する。
・コミュニケーションを通して対象と人間関係を築く。
・タッチング、マッサージなどを通して心理的ケアを行う。

発達段階と清潔行動との関係
・老年期 身体機能の障害や低下により、十分なセルフケアが行えなかったり、意欲が低下するなどの問題が生じる。
しかし、皮膚の老化に伴い、乾燥や掻痒感、感染などのトラブルが生じやすい時期でもある。
→身体の清潔習慣の保持
→口臭の予防、義歯の手入れ
→じょくそう、感染の予防

清潔の援助実施時の原則
*適切な時間と援助方法を選択する。
→所要時間、洗浄剤、部位、患者の清潔習慣

*安全を守る。
→関節可動域、安定した体位、ベット柵、湯の温度

*体力の消耗を最小限にする。
→清拭の順序、関節保持、保温

*苦痛を与えない
→室温24±2℃、隙間風を防ぐ、保温

*プライバシーを保護する。
→カーテンやスクリーン、個室の配慮、不必要な露出をしない

1)必要物品の準備
2)手順
①患者に全身清拭を行うことを説明する。
・患者の同意を得て行う。
・排泄の有無を確認する。
②必要物品を準備し、環境を整える。
③患者の準備をする。
・綿毛布をかけ、掛物を足元に扇子折にする。
・寝衣のひもを解き、左仰臥位とする。
・寝衣の右肩を外し、右半分を脱がせ小さくまとめ、身体の下に入れる。
・綿毛布の手前半分を敷き、向こう半分は扇子折りにして身体の下に入れる。
・患者の身体を仰臥位にして綿毛布と脱がせる寝衣を引き出す
・綿毛布をしわのないように伸ばす。

④湯の準備をする
・湯量はベースンの中に1/2~1/3程度準備する。
・ウォッシュクロスを湯に浸して絞り、素早く手に巻く

⑤顔面を拭く。
・眼→鼻→口周囲→額→頬→頸部→耳の順で拭く。

⑥上肢を拭く
・手に巻いたウォッシュクロスに石鹸をつけて泡立てる。
・末梢から中枢に向かって拭く。
・手→前腕→上腕→肩→腋窩の順に拭く。

⑦胸部を拭く
・筋肉の走行に沿って拭く。
・胸骨→左乳房→右乳房→左側胸部→右側胸部の順に拭く。

⑧腹部を拭く。
・結腸の走行に沿って拭く。
・臍部の周囲→左側腹部→右側腹部の順に拭く。

⑨下肢を拭く
・膝を立て、下腿部→膝関節→大腿部→の順に拭く

⑩背部・仙骨部を拭く。
・患者を仰臥位にし、背部をバスタオルでおおう。
・背部は筋の走行に沿って拭き、仙骨部は仙骨に向かって拭く。
・バスタオルで水分を十分に拭きとり、仙骨部からけんこう骨にかけて円を描くように
マッサージする。
・患者を仰臥位に戻す。

⑪寝衣を着せる。
・寝衣をひろげ、迎え手をして右上肢に寝衣の袖を通す。
・寝衣の背部中央線を合わせて寝衣のひもを当て、左身頃と身体下に敷いていた綿毛布を身体の下に入れる。
・仰臥位にし、身体の下の寝衣と綿毛布を引き出す。
・綿毛布を外す。
・迎え手をして左上肢に袖を通す。
・寝衣を整える。
 
⑫患者を中央に寝かせる。
⑬患者の状態を把握する。
⑭後片付けをする。